生徒主体の学校づくり

行方市立 玉造中学校

プロポーザル1位当選
2010年日事連建築賞 国土交通大臣賞
第22回建築文化賞 茨城県知事賞

新校舎に対しては、そこで生徒たちが多様な教育活動を展開できるとともに、 将来にわたって地域の教育のシンボル的な存在となり、 地域住民にも開かれた学校となる施設となることが求められた。 校舎は、1階に特別教室、2階に普通教室を配置し、中2階に管理部門とラーニングリソースセンターを配置している。 学年ごとに普通教室をまとめた「学年ユニット」は、ここを生活の拠点としての機能を備えた空間とした。

同一階に教室を配置しながら、学年ごとの活動を妨げないよう配慮するとともに、 「コモンスペース(共有空間)」と呼ぶ学年ごとの多様な学習に対応できる多目的スペースを有し、 一部可動間仕切りを採用して、2クラス分のスペースを作ることも可能であり、学年のまとまりを重視した指導や学年を横断した指導にも配慮している。 ユニットごとに、教師コーナー(準備室)、生徒の交流の場ともなるサニタリー(手洗い・水飲み場)を設置した。

校舎

サニタリー

玉造中学校

ラーニングリソースセンター

昇降口

1階の特別教室は、ユニットの考え方を継承し、教科の連携を考慮した「教科ユニット」としてまとめ、 ユニットごとに展示や学習活動に利用できるコモンスペースや、屋外の学習スペースも設置している。 中2階には調べ学習の拠点となる 「ラーニングリソースセンター」を配置した。ここはスキップフロア校舎の中2階に配置し 、2階の「学年ユニット」と1階の「教科ユニット」からすぐにアクセスでき、また視覚的に連続するようにした。 スキップスロアをつなぐ階段やスロープは、異なる学年の交流を促す空間であり、 また各ユニットをつなぐ空間ともなり、生徒に親しまれる「玉中モール」と命名している。

地域に開かれた学校としてのあり方の工夫では、地域開放を想定して道路側にコミュニティゾーンを計画し、 地域開放の関係諸室を有する「校舎2」、屋内運動場(講堂)や柔剣道場ばかりでなく、 多目的ホール(音楽室・視聴覚室)や会議室も、このゾーンに配置した。 バリアフリー化、地球環境に配慮した太陽光発電設備なども整備されている。

設計コンセプト

  • グラウンドの連携に配慮した昇降口の配置
  • 明快な導入路の確保(スクールプロムナード)
  • 自然を活かした教室前庭の環境整備
  • 地域との交流を生み出すひろばの創出
  • 生徒の安全性を第一に考えた施設計画
  • ライフサイクルコスト縮減への配慮

ゾーニング計画の基本方針

スク-ルプロムナ-ドを軸として、学校機能を有効に連携させ、昇降口とグラウンドの関係、安全管理、 教室前庭の確保、街の景観形成、地域力の導入について配慮した学校づくりを考えました。

スクールプロムナードの考え方

昇降口とグラウンドとの連携に配慮したスクールプロムナードを創出します。 スクールプロムナードは移動空間としてだけではなく、 スポーツ観戦の場や交流のステージとして生徒のアクティビティを誘発します。

新たな学校空間の創出

校舎ゾーンとコミュニティゾーン(地域開放)の明確なゾーニングに配慮しました。 学年ごとのまとまり(学年ユニット)を形成し、生徒の生活の場としての環境づくりに配慮します。

南側立面図

南側立面図

東側立面図"

東側立面図

断面図

断面図
敷地面積 41,801.00 ㎡
建築面積 4,530.57 ㎡
延床面積 6,674.94 ㎡
構造 RC造一部PRC造
規模 2階建(一部中2階)

外部仕上

屋根 塗膜防水、R屋根:フッ素GL鋼鈑葺
外壁 RC打放シノ上50角磁器質タイル貼
RC打放シノ上水性フッ素樹脂仕上
建具 ステンレスドア、アルミサッシ
外構 インターロッキングブロック、アスファルト舗装

内部仕上

ナラフローリング、タイルカーペット
シナ合板目透シ貼木材保護塗装
RC打放シノ上AEP
建具 岩綿吸音板貼
シナ合板目透シ貼木材保護塗装
吸音石膏ボードAEP